モロヘイヤとは

モロヘイヤについてモロヘイヤとは、シナノキ科ツナソ属の野菜で、東南アジア、エジプトや地中海沿岸、アフリカの広い範囲で食べられているポピュラーな緑黄色野菜の一種で、高温、乾燥地帯でも育つという生命力の強さをもつ野菜です。

特にエジプトやアラビア半島などでは古くからの常食とされてきました。
エジプトでは5000年以上前から一般に普及していて、葉を細かく刻んでつくったスープは伝統的な家庭料理として知られています。このスープは現在でもよくつくられ、各家庭には「マハラタ」と呼ばれるモロヘイヤ専用の包丁があるそうです。
モロヘイヤのスープで重病だったエジプト王が回復したという話や、かのクレオパトラも好んで食べていたという話が残っているほど、古代エジプト以来、愛用され続けています。

モロヘイヤが、日本に本格的に入ってきたのは1980年代からで、この野菜にビタミンやミネラルが豊富に含まれていることから健康野菜として注目されるようになり、広く普及しはじめ、お店でも見かけられるようになりました。
高温多湿の日本でもよく育ち、その栄養価が高さから、健康食品としても好まれています。
モロヘイヤの丈は40~50センチメートルで、葉は長い楕円形で単葉、先はとがっています。若葉、茎を食用にします。
モロヘイヤの旬(しゅん)は夏ですが、ハウス栽培では4月から10月が最盛期です。選ぶときは、葉の1枚1枚がしっかりしていてつやがあり、茎がやわらかいものを選びましょう。

モロヘイヤの食べ方としては、スープ、ゆでておひたしや和えもの、生葉の天ぷら、炒め物が一般的です。
モロヘイヤは、においもなく、クセもないので食べやすい野菜ですが、特徴的なのは刻むとオクラやトロロのような粘りがでることです。エジプトを中心とする地域では、葉を細かく刻んでそのぬめりを出し、タマネギや肉に加えたスープとして食べています。
便秘の解消や肌のトラブル解消に効果があることから、モロヘイヤの食物繊維・葉緑素+ヨーグルト+蜂蜜で作るジュースもおすすめです。
モロヘイヤを保存する場合は、さっと下茹でし、1回分づつ小分けにして冷凍庫で保存します。1~2日以内であれば、密閉容器に入れて冷蔵庫で保存できます。

またモロヘイヤの粉末も市販されていますので、天ぷらやフライの衣、そば、うどんなどの麺類やパンなどにに混ぜたり、赤ちゃんの離乳食にも安心して利用できます。
食生活による健康維持・健康改善の青粒(サプリメント)といえば、ケールが有名ですが、滋養強壮力のアップ、疲労回復、抗がん作用など多くの効果から、最近ではモロヘイヤが注目されています。

家庭菜園などで自家栽培される場合、一つ注意点注意点があります。
モロヘイヤの種子や種子のさや、発芽間もない若葉には、毒性の強い「ストロファンチジン様物質」という成分が含まれています。食べると危険なので、果実がついたものは食べないようにしましょう。